HackTheBox: Wifinetic
偵察 — ポートスキャン (FTP:21 / SSH:22 / DNS:53)
TCP 全ポートスキャン
ポートが 3つのみ: FTP / SSH / DNS。Web なし・SMB なし。FTP (21) が最初の突破口候補。
FTP 匿名ログイン確認
FTP 匿名ログイン可能。特に backup-OpenWrt-2023-07-26.tar が要注目 — OpenWrt ルーター設定のバックアップファイル。
FTP 匿名アクセス → OpenWrt バックアップ取得
FTP 匿名ログインとファイルダウンロード
OpenWrt は Linux ベースのルーター用 OS。バックアップ tar には /etc/config/ 以下の設定ファイルが含まれており、WiFi の PSK がプレーンテキストで保存されている。
tar 展開と内容確認
etc/config/wireless が WiFi 設定ファイル。etc/passwd と etc/shadow も含まれており、ルーターのユーザー情報が露出している。
wireless config 解析 → WiFi PSK → SSH netadmin → user.txt
wireless config からパスワード抽出
OpenWrt の /etc/config/wireless は UCI (Unified Configuration Interface) 形式。option key が WPA PSK (Pre-Shared Key) で、プレーンテキストのまま保存されている。
💎 取得認証情報 (WiFi PSK)
netadmin : VeRyUniUqWiFIPasswrd1!
WiFi PSK を SSH パスワードとして転用
システム管理者がルーター WiFi のパスワードを SSH ログインにも使い回しているパターンを仮定。ユーザー名は etc/passwd から netadmin を確認。
🚩 user.txt
b56bae3998ec3faab0bbbba7b2d9fb24
reaver WPS PIN ブルートフォース → WPA PSK → root SSH → root.txt
Linux capabilities 確認
/usr/bin/reaver に cap_net_raw+ep が付与されている。cap_net_raw は生のネットワークパケット送受信を可能にする権限。root 不要で reaver (WPS攻撃ツール) を実行できる。
無線インターフェース調査
wlan0 が AP モード (SSID: OpenWrt, BSSID: 02:00:00:00:00:00, channel: 1)。mon0 がモニターモードで既に起動済み。reaver は mon0 からパケットを捕捉しながら WPS PIN を総当り攻撃する。
reaver で WPS PIN ブルートフォース
Wi-Fi Protected Setup (WPS) はルーターへの接続を簡単にする仕組み。8桁の PIN で認証するが、設計上の欠陥から実質 11,000 回以下の試行で解読できる (CVE-2011-5053 系)。
WPS PIN 12345670 が 2秒で解読。このマシンは WPS PIN がデフォルト値のまま変更されていなかった。WPA PSK WhatIsRealAnDWhAtIsNot51121! が取得できた。
💎 取得認証情報 (root パスワード)
root : WhatIsRealAnDWhAtIsNot51121!
WPA PSK で SSH root → root.txt
管理者がルーターの WPA PSK をそのまま root の SSH パスワードにも使い回しているパターン。WPA PSK の漏えいがそのまま root 権限取得に直結する。
🚩 root.txt
81f8b11d1b539293192a579735e867b0
全体まとめと防御側の学び
攻撃チェーンの全体像
| 段階 | 使った脆弱性 | 取得したもの |
|---|---|---|
| 1 | FTP 匿名ログイン許可 | backup-OpenWrt-2023-07-26.tar |
| 2 | OpenWrt wireless config に PSK 平文保存 | netadmin:VeRyUniUqWiFIPasswrd1! |
| 3 | パスワード使い回し (WiFi PSK = SSH パスワード) | SSH シェル / user.txt |
| 4 | reaver cap_net_raw + WPS デフォルト PIN | WhatIsRealAnDWhAtIsNot51121! (WPA PSK) |
| 5 | WPA PSK = root SSH パスワード使い回し | root SSH / root.txt |
防御側の学び
- FTP 匿名アクセスの無効化: vsftpd の
anonymous_enable=NOを設定する。機密ファイルを FTP サーバー上に置かない。 - バックアップファイルの管理: ルーター設定バックアップには WiFi PSK・SSH 鍵・ユーザーパスワードが含まれる。暗号化なしで FTP に置くのは危険。
- パスワードの使い回し防止: WiFi PSK と SSH ログインパスワードを同じにしない。パスワードマネージャーを使い、サービスごとに一意のパスワードを設定する。
- WPS の無効化: WPS は CVE-2011-5053 などの設計的欠陥を持ち、PIN 方式は実質ブルートフォース可能。ルーターの管理画面から WPS を無効にする。
- Linux capabilities の最小化:
cap_net_rawを一般ユーザーが実行できるバイナリに付与しない。必要な場合は AppArmor / seccomp でスコープを絞る。

