zabbixバージョン7.0の推奨の監視項目とzabbix agentのインストール

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zabbixの推奨の監視項目

zabbixは様々なデータを取得でき、それを条件にしてアラートを発生させることができます。
サーバ(LinuxやWindows)の詳細なデータを取得する場合は、専用のソフトウェアであるzabbix agentを監視対象のサーバにインストールする必要があります。

Linuxサーバ、Windowsサーバ、Webサーバ、ネットワーク機器について、筆者が推奨している監視設定は以下の通りです。

【Linuxサーバ】
  Linuxサーバに対するお勧めの監視設定は以下の通りです。

監視項目監視の目的データ取得方法
死活監視(ping監視)OSI参照モデルの3層(ネットワーク層)の正常性監視zabbixからping通信
TCP通信ポート応答監視OSI参照モデルの4層(トランスポート層)の正常性監視zabbixからTCP通信
CPU使用率OSの負荷状況の監視zabbix agentを用いた取得
メモリの空き容量OSの負荷状況の監視zabbix agentを用いた取得
ディスク使用率ディスクの空き容量が十分であることを監視zabbix agentを用いた取得
プロセス監視重要なプロセスが起動していることを確認zabbix agentを用いた取得
ログファイルアプリケーションのエラーログが出力されていないことを監視zabbix agentを用いた取得
ファイルの更新セキュリティとして不正にファイルが更新されたことを監視zabbix agentを用いた取得


【Windowsサーバ】
  Windowsサーバに対するお勧めの監視設定は以下の通りです。

監視項目監視の目的データ取得方法
死活監視(ping監視)OSI参照モデルの3層(ネットワーク層)の正常性監視zabbixからping通信
TCP通信ポート応答監視OSI参照モデルの4層(トランスポート層)の正常性監視zabbixからTCP通信
CPU使用率OSの負荷状況の監視zabbix agentを用いた取得
メモリの空き容量OSの負荷状況の監視zabbix agentを用いた取得
ディスク使用率ディスクの空き容量が十分であることを監視zabbix agentを用いた取得
サービス監視Windowsのサービスが起動していることを監視zabbix agentを用いた取得
プロセス監視重要なプロセスが起動していることを確認zabbix agentを用いた取得
ログファイルアプリケーションのエラーログが出力されていないことを監視zabbix agentを用いた取得
WindowsイベントログWindowsイベントログにエラーログが出力されていないことを監視
セキュリティとしてセキュリティログを監視して不正ログインを監視も推奨
zabbix agentを用いた取得
ファイルの更新セキュリティとして不正にファイルが更新されたことを監視zabbix agentを用いた取得

【Webサーバ】
  Webサーバに対するお勧めの監視設定は以下の通りです。

監視項目監視の目的データ取得方法
HTTPステータスコードWebページが正常に動作しているかHTTPステータスコードの値(200番)を監視zabbixからHTTP又はHTTPSで通信

【ネットワーク機器】
  スイッチやファイアウォールなどのネットワーク機器に対するお勧めの監視設定は以下の通りです。

監視項目監視の目的データ取得方法
死活監視(ping監視)OSI参照モデルの3層(ネットワーク層)の正常性監視zabbixからping通信
イベント検知リンクダウンなどネットワーク機器の障害検知ネットワーク機器からのSNMP trap
トラフィックの使用率インターフェース毎のトラフィック使用率の負荷監視zabbixからSNMPポーリング
CPU使用率ネットワーク機器の負荷状況監視zabbixからSNMPポーリング
メモリ使用率ネットワーク機器の負荷状況監視zabbixからSNMPポーリング


zabbix agentのインストール(CentOS/RedHat)

zabbixにてサーバの詳細なデータを取得する場合、専用のソフトウェアであるzabbix agentをサーバにインストールする必要があります。
以下、CentOS/RedHatでのzabbix agentのインストール手順を記載します。

(1) 以下のコマンドを実行して、zabbixのリポジトリをインストールします。

【CentOS 8の場合】
# rpm -Uvh https://repo.zabbix.com/zabbix/7.0/centos/8/x86_64/zabbix-release-7.0-4.el8.noarch.rpm

【CentOS 9の場合】
# rpm -Uvh https://repo.zabbix.com/zabbix/7.0/centos/9/x86_64/zabbix-release-7.0-4.el9.noarch.rpm

【Red Hat Enterprise Linux 8の場合】
# rpm -Uvh https://repo.zabbix.com/zabbix/7.0/rhel/8/x86_64/zabbix-release-7.0-4.el8.noarch.rpm

【Red Hat Enterprise Linux 9の場合】
# rpm -Uvh https://repo.zabbix.com/zabbix/7.0/rhel/9/x86_64/zabbix-release-7.0-4.el9.noarch.rpm


(2) 以下のコマンドを実行して、zabbix agentをインストールします。

# dnf clean all
# dnf -y install zabbix-agent zabbix-get


(3) 以下のコマンドを実行して、zabbix agentの設定ファイルを編集します

# cd /etc/zabbix/
# cp zabbix_agentd.conf zabbix_agentd.conf.org
# vi zabbix_agentd.conf
     Server=【★zabbixサーバのIPアドレス】  ← 変更します。
     hostname=【★エージェントをインストールしたサーバのホスト名】  ← 変更します。
     ServerActive=【★zabbixサーバのIPアドレス】  ← 変更します。


(4) 以下のコマンドを実行して、zabbix agentの起動と自動起動設定を有効にします。

# systemctl enable --now zabbix-agent


(5) 以下のコマンドを実行して、zabbix agentで使用する通信ポートを開放します。

# firewall-cmd --add-port=10050/tcp --permanent
# firewall-cmd --reload


zabbix agent 2のインストール(Windows)

zabbixにてサーバの詳細なデータを取得する場合、専用のソフトウェアであるzabbix agentをサーバにインストールする必要があります。
以下、Windowsでのzabbix agent 2のインストール手順を記載します。

(1) zabbix agentのダウンロードサイト(https://www.zabbix.com/download)にアクセスして、「Zabbix Agents」をクリックします。
  

(2) 以下のzabbixの公式サイトにアクセスして、ZABBIX VERSIONなどを設定します。
     ・OS DISTRIBUTION : Windows (監視対象のOS)
     ・OS VERSION : Any (監視対象のOSのバージョン)
     ・HARDWARE : OSのビット数(32bitの場合i386、64bitの場合amd64)
     ・ZABBIX VERSION : 7.0 LTS (zabbixサーバのバージョン)
     ・ENCRYPTION : OpenSSL
     ・PACKAGING : MSI
  

(3) 下部にある「Zabbix Release」のバージョンを選択して、「Zabbix Agent 2」の「DOWNLOAD」をクリックします。
  

(4) ダウンロードしたファイル(例:zabbix_agent2-7.0.1-windows-amd64-openssl.msi)をzabbix agentインストール対象のサーバに移動して、実行します。

(5) 「Next」をクリックします。
  

(6) 「I accept the terms in the License Agreement」にチェックをつけて、「Next」をクリックします。
  

(7) 「Next」をクリックします。
  

(8) 以下の値を設定して、「Next」をクリックします。
  ・「Host name」にzabbix agentをインストールしている機器のホスト名
  ・「Zabbix server IP/DNS」にzabbixサーバのIPアドレス
  ・「Agent listen port」に1050
  ・「Server or Proxy for active check」にzabbixサーバのIPアドレス 
  

(9) 「Install」をクリックします。
  

(10) 「Finish」をクリックします。
  

(11) Windows管理ツールのサービスを起動し、「Zabbix Agent 2」サービスを再起動します
  

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zabbix関連の記事は以下の通りです。
必要に応じて、ご確認ください。

Noタイトル記事の概要
1zabbixのハンズオン形式での勉強
(構築、監視設定、アラート確認)
zabbixのおすすめの勉強方法をご紹介します。
2仮想基盤構築(Virtualboxインストール)
Virtualboxバージョン6
Virtualboxバージョン7
zabbixサーバを構築するための準備として、
仮想基盤のソフトウェアであるVirtualboxを
インストールします。
3zabbixサーバのインストール

〇zabbixバージョン5.0
[仮想環境に構築]
CentOS Stream 8Ubuntu 20.04
[クラウド環境に構築]
さくらインターネットConoHa VPS
カゴヤ

〇zabbixバージョン6.0
[仮想環境に構築]
CentOS Stream 8

〇zabbixバージョン7.0
[仮想環境に構築]
CentOS Stream 9
zabbixサーバを構築します。
4zabbixの監視設定の流れzabbixの監視設定の流れを理解します。
5zabbixの推奨の監視項目と
zabbix agentのインストール
  ・zabbixバージョン5.0の場合
  ・zabbixバージョン6.0の場合
  ・zabbixバージョン7.0の場合
zabbixにて監視する推奨の項目と、
監視対象サーバにzabbix agentを
インストールする手順を理解します。
5-1死活監視(ping監視)
  ・zabbixバージョン5.0の場合
  ・zabbixバージョン6.0の場合
  ・zabbixバージョン7.0の場合
死活監視の設定をします。
5-2TCP通信ポート応答監視
  ・zabbixバージョン5.0の場合
  ・zabbixバージョン6.0の場合
  ・zabbixバージョン7.0の場合
TCPの通信ポートの応答有無を監視する
設定をします。
5-3CPU使用率監視
  ・zabbixバージョン5.0の場合
  ・zabbixバージョン6.0の場合
  ・zabbixバージョン7.0の場合
サーバのOSのCPU使用率を監視する
設定をします。
5-4メモリ空き容量監視
  ・zabbixバージョン5.0の場合
  ・zabbixバージョン6.0の場合
  ・zabbixバージョン7.0の場合
メモリの空き容量を監視する設定をします。
5-5ドライブのディスク空き容量監視
  ・zabbixバージョン5.0の場合
  ・zabbixバージョン6.0の場合
  ・zabbixバージョン7.0の場合
ドライブのディスク空き容量を
監視する設定をします。
5-6プロセス監視
  ・zabbixバージョン5.0の場合
  ・zabbixバージョン6.0の場合
  ・zabbixバージョン7.0の場合
プロセスの停止を監視する設定をします。
5-7ログファイル監視
  ・zabbixバージョン5.0の場合
  ・zabbixバージョン6.0の場合
  ・zabbixバージョン7.0の場合
ログファイル中に特定のメッセージが
出力されたか監視します。
5-8ファイルの変更(チェックサム)監視
  ・zabbixバージョン5.0の場合
  ・zabbixバージョン6.0の場合
  ・zabbixバージョン7.0の場合
ファイルの内容が変わったことを
監視します。
5-9Windows OSのサービス状態監視
  ・zabbixバージョン5.0の場合
  ・zabbixバージョン6.0の場合
  ・zabbixバージョン7.0の場合
Windows OSのサービスの起動状態を
監視します。
5-10Windowsイベントログ監視
  ・zabbixバージョン5.0の場合
  ・zabbixバージョン6.0の場合
  ・zabbixバージョン7.0の場合
Windowsイベントログに特定のログが
出力されたか監視します。
5-11Webシナリオ(Webページ監視)
  ・zabbixバージョン5.0の場合
  ・zabbixバージョン6.0の場合
  ・zabbixバージョン7.0の場合
Webアクセス時のHTTPステータスコードが
200番であることを監視します。
5-12SNMP trap監視
  ・zabbixバージョン5.0の場合
  ・zabbixバージョン6.0の場合
  ・zabbixバージョン7.0の場合
機器から送信されたSNMP trapを
受信したことを監視します。
5-13ネットワーク機器監視
  ・zabbixバージョン5.0の場合
  ・zabbixバージョン6.0の場合
  ・zabbixバージョン7.0の場合
ネットワーク機器の監視設定をします。
6zabbixの監視データの確認と
メール通知設定
監視データの確認方法を理解します。
また、障害発生時のアラートメールの
通知設定をします。
7zabbixの詳細設計書(パラメータシート)の
サンプル
zabbixのパラメータシートのサンプルを
記載します。
8【仕事依頼】zabbixサーバの
要件定義、設計、構築
zabbixの構築作業をご依頼いただける場合の
作業の流れなどを記載します。


zabbix関連の書籍

zabbixに関する設定を網羅的および詳細に学びたい場合、以下の書籍がおすすめです。
ページ数が多い書籍ですので、分からないことを調べる辞書の役割にもなります。